ザ・ボタニスト(The Botanist)は、スコットランドのアイラ島で造られるジンだ。アイラ島といえばウイスキーの島として知られているが、このジンは島で摘んだハーブや花をたっぷり使って造られている。
小さいボトルを買って、ストレートとジンバック(ジンジャーエール割り)で飲んでみた。
結論:ミントと花の香りが爽やかなジン。割るならジン多めで
- 香り:爽やかなミントや花の香りが特徴的
- ジンバック:1:3だとジンが少し負ける。1:2にすると、ほのかな苦みが出て「ジンのカクテル」らしくなる
- こんな人に:定番のジンに慣れて、ハーブの香りを楽しむ1本を探している人
ザ・ボタニストの基本情報
| 産地 | スコットランド・アイラ島 |
| 造り手 | ブルックラディ蒸溜所 |
| タイプ | ドライジン(ラベル表記は「ISLAY DRY GIN」) |
| ボタニカル | 31種類(アイラ島で摘んだ22種類+ジンの基本となる9種類) |
| アルコール度数 | 46% |
ラベルに大きく書かれた「22」は、アイラ島で手摘みしたボタニカルの数だ。ボトルの表面にも、使っているボタニカルのラテン語名がびっしりと刻まれている。
島で摘む22種類のボタニカル
22種類の中身を大きく分けると、次のようになる。
- ミント類:アップルミント、ウォーターミント、スペアミント
- 花:エルダーフラワー、ヘザー、カモミール、メドウスイートなど
- 苦みや樹脂っぽさのあるハーブ:マグワート(ヨモギの仲間)、ウッドセージ、ボグマートルなど
これに、ジュニパーベリー、コリアンダー、アンジェリカ・ルート、オリス・ルート、柑橘の皮など、多くのジンに使われる9種類が加わる。
ストレートの印象:ミントと花の香り
テイスティンググラスに注いで、まずはストレートで香りを確かめた。

いちばん印象に残るのは、爽やかなミントや花の香りだ。ビーフィーターのような柑橘とジュニパーがくっきりしたロンドンドライジンとは、香りの方向がはっきり違う。
ボタニカルの表と見比べると、この香りはアイラ島で摘むミント類や花から来ているのだろう。
ジンバックで飲む:割合は1:2がおすすめ
ジンバックは、ジンをジンジャーエールで割り、ライムを加えるカクテルだ。ジントニックより甘みと生姜の風味があり、つまみと合わせて満足感のある1杯になる。
| ザ・ボタニスト | 45ml |
| ジンジャーエール | 90ml |
| ライム | 1/8〜1/4個を搾る(ライム果汁のボトルでもOK) |
- グラスに氷をたっぷり入れて冷やす
- ジンを注ぎ、ライムを搾る
- ジンジャーエールを、氷に当てないようにグラスの内側に沿って注ぐ
- マドラーで底から1回だけ持ち上げるように混ぜる

ジンジャーエールはフィーバーツリーを使った。甘さや生姜の辛みは抑えめだが、それでもジン1:ジンジャーエール3の一般的な割合だと、ボタニストらしさが少し負けてしまう。
そこでジンを足して1:2にすると、ちょうどいい。ほのかな苦みが感じられるようになり、ジンジャーエールの甘さの中に、きちんと「ジンのカクテルを飲んでいる」感じが出てくる。ハーブの香りが繊細なジンほど、割るときはジン多めがいい、というのが今回の気づきだ。
この苦みは、おそらく島のハーブ(マグワートやウッドセージなど)や、アンジェリカ・ルートのような根のボタニカルから来ているのだろう。ミントと花の華やかさの奥に、こうした苦みが控えていることで、味が甘く流れずに締まって感じられる。
なお、ライムは生の果実がなくても、ライム果汁のボトルが1本あれば十分に作れる。冷蔵庫に常備しておくと、ジンリッキーやジントニックにも使えて便利だ。
ジンバックの基本の作り方や、ほかの銘柄で作ったときの割合は、こちらにまとめている。

ジンを割るときの基本は、こちらの記事でまとめている。

ザ・ボタニストはどんな人におすすめ?
- おすすめ:ビーフィーターなどの定番ジンに慣れて、次はハーブや花の香りを楽しむ1本を探している人
- おすすめ:ジントニック以外の飲み方、たとえばジンバックも試してみたい人
- 向かないかも:ジュニパーの松の香りがガツンと来る、昔ながらのジンらしさを求める人
定番ジンとの違いを知りたい人は、ビーフィーターとボンベイサファイアの飲み比べも参考にしてほしい。初めての1本を選ぶなら、こちらの記事から。


よくある質問
Q. アイラ島のジンだから、スモーキーなの?
スモーキーではない。アイラ島はピートの効いたスモーキーなウイスキーで有名だが、ザ・ボタニストはハーブや花の香りが主役の、爽やかなジンだ。
Q. ジンバックの割合は?
一般的にはジン1:ジンジャーエール3〜4が目安。ただ、ザ・ボタニストのように香りが繊細なジンは、1:2にするとジンの個性がしっかり残っておいしい。
Q. ジントニックにも合う?
もちろん合う。ジントニックは、どんなジンでもおいしくまとまる飲み方だ。香りを活かしたいなら、甘さ控えめのトニックを選ぶといい。トニックとジンジャーエールの両方を試したいなら、フィーバーツリーの飲み比べセットが手軽だ。

まとめ:ハーブの香りを楽しむ、次の1本に
ザ・ボタニストは、アイラ島のミントや花の香りを楽しむジンだ。ストレートで香りを確かめたら、ジンバックを1:2で作ってみてほしい。ほのかな苦みが味を締めて、家でもしっかり「ジンのカクテル」を飲んでいる満足感がある。

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